Nintendo Switchから2024年6月27日に発売された『岩倉アリア』
今回はこの作品について簡単にレビュー(ネタバレなし!)していきたいと思います。
個人的評価
シナリオ | ★★★★★ |
グラフィック | ★★★★★ |
ボイス | ★★★★★ |
BGM | ★★★★★ |
システム | ★★★★☆ |
総合評価 | ★★★★★ |
プレイ時間 | 約10時間 |
BGMやグラフィックなど世界観にぴったりで、
すべてが満足いくものでした。
『岩倉アリア』とは
機種 | Nintendo Switch |
ジャンル | リアルファンタジー・サスペンスADV |
価格 | 限定版 7,150円 通常版 4,950円 DL版 4,400円 |
CERO | C(15才以上対象) |
発売日 | 2024年6月27日 |
美しいグラフィック
購入を決めたのは、美しいグラフィック。
知ったきっかけは百合(女性同士の恋愛または強い友情関係)でサスペンスなものが出るぞ!という情報だったのですが、絵を見た時に一目惚れしました。テキストアドベンチャーものでよくある萌え系の絵ではなく、絵画のようなグラフィックで、とにかくその美しさに心を奪われました。
一枚絵だけでなく立ち絵も美しく、アップになっても違和感がありません。女性キャラクター以外に男性キャラクターも美しく、そして少し不気味さも感じます。
時々入るカットインや主人公である壱子ちゃんの写生帖も、
キャラクターの動きがわかり、物語への没入感が高まります。
BGMも世界観にぴったり
ADVで大事なのはBGM。音楽が世界観に合っていないと、途端に冷めてしまいます。
『岩倉アリア』の音楽は、重厚感のある世界観にピッタリで物語を一層盛り上げてくれます。
OPテーマである「PAIN」や「以心伝心」などピアノを中心とした曲が多く、辛いシーンなどは胸を締め付けられるような切なさを感じる曲があったり、日常のシーンではコミカルな曲だったりと、耳に残る曲が多いです。
サウンドトラック単体での発売はなく、限定版に同梱されているので、ぜひ限定版を手に入れていただき、曲を聞いて世界観に浸ってほしいです。
壱子とアリアの関係が良い
時代ならではの女性の描き方が印象的で、
昭和時代の女性の生き辛さを感じる文章が刺さりました。
主人公の北川壱子は過酷な幼少期を経ているせいか、十六歳という年齢ではありますが考え方は大人っぽく、感情に真っ直ぐな子。
それでいて子供らしいところもちゃんとある魅力的な主人公でした。
そんな彼女と、美しすぎてまるで人形のような岩倉アリアとの関係性は必見です。
最初は冷たい印象の彼女も、あることをきっかけに壱子に心を開いてくれるのですが、人形を思わせるような彼女がどんどんと変わっていく姿が面白く、また彼女との関係が深まるにつれて次々と謎が出てくるのも進めていて楽しかったですね。
この手の作品はネタバレ厳禁なので詳しくは書けないのですが、
すべてのエンディングを見たあとも驚く展開が待っているので
最後までプレイしていただきたいです。
ここがイマイチ
スキップ機能がやや不便でした。基本の既読&未読スキップはありますが、
次の選択肢まで素早く飛ばせる機能があればエンディング回収がもう少しラクになったかなと。とはいえそれ以外に不満はないので、良作です。
まとめ
女性同士の強い絆をひとつのテーマにしているとのことで、
それがしっかりと伝わる作品でした。
良い意味で予想を裏切る展開に、ラストの衝撃的な真実など
短いけれどとても濃いシナリオになってます。単純に百合作品としても楽しめますが、
サスペンス作品としても良作なので、興味がある方は
一度体験版をプレイしていただき、その世界観に触れてみてください。
『岩倉アリア』オススメです。